品川神社と富士塚 [歴史・レトロ・旅行]
「箱根駅伝」観戦のついでに、コースのある国道1号線
沿いの品川神社に立ち寄りました。
江戸時代はこの辺りまで海だったそうで、神社の高台は
航海する船の良い目印になったことでしょう。
この神社の特色は
石段の左手に「冨士塚」が現存していること。
石段を上がると参拝者が長い列を作っていました。
久々に冨士塚登山しましたが、その前に「富士塚」って何?
説明板によれば〜
「富士塚は江戸時代後期に盛んだった民間信仰で
富士信仰の集団・富士講の人々が富士山の遥拝場所
として造った築山のこと。
品川神社の富士塚は明治2年(1869)に北品川宿の
講中により造られ、大正11年に国道1号線建設の
ため現在地に移設された」
何と〜現在もなお
7月初旬には「冨士塚山開き」が行われ、講中一同が
白装束に身を固め裸足で登山に参加するそうです。
富士山のミニチュア版に、大人たちが神妙な表情で
登山するなんて、ちょっと滑稽な気もしますよね。
登山道はこちらから。
急な岩山を鎖を伝って登っていくと・・・
すぐに山頂の遥拝所に立つことができます。
眼下には、駅伝コースとなる国道1号線が
遠方には高層ビル群も一望にできます。
子供たちも大喜びで富士登山を楽しんでいました。
下りは結構な急勾配。
途中には「九合目」〜「一合目」の標識や
古い石碑などがいくつも設けられ
塚全体が聖域となっています。
下山口には石の鳥居と山の神・役行者の祠が
鎮座しておりました。
冨士塚は都内各所に作られていたようですが
現存するのはわずかで、しかも、古い信仰が現在でも
受け継がれている「富士講」は極めて少ないとのこと。
正月早々、貴重な体験ができました。