奇祭・常陸大津の御船祭り [祭り・イベント]
巷ではネモフィラフィーバーで
大いに盛り上がっているというのに
我々は逆らって、5年に一度だけ催されるという
北茨城市大津町の奇祭「常陸大津の御船祭り」を
見に行きました。
本物の漁船を「神船」に仕立て、神輿や神官
お囃子を奏でる男子など大勢の乗組員?を乗せて
旧市街地を人力で陸上渡御させるという
国指定重要無形文化財の
何とも不思議なお祭りなんです。
綱を引くのは誰でもOKのようで
皆さん楽しそうに参加しておりました。
でも、船の近くの綱を引っ張るのは
素人では危ないので
いかにも頼もしそうな男衆が担当します。
進路となる路上には、井桁状に組まれた
ソロバンと呼ばれる木製の木枠のようなものを
多数並べて船の通り路とします。
船の両脇には20〜30人の若者が
船縁にとりついて船を左右に揺さぶり
その間に大勢で綱を引っ張って滑走させるもの。
船が壊れるんじゃないかと心配するほど
ぎっしぎっし!ごつんごつん!〜という
派手な音と共に船が大きく揺さぶられても
男子たちの奏でるお囃子が止まることはありません。
なお、船に乗れるのは男性だけだとか。
船から落とされないように
手すりにしっかりつかまる神官。
昨日の宵祭りではケガ人が3名出たというほど
命がけのトンデモな祭りなんです。
今日も我々の数メートル手前で、船がコースから
外れて民家に急接近したので、見物人は悲鳴を上げ
子どもは驚いて泣き出したりと
一時パニックになりました。
なので、祭りの役員さんや警官は神経質になり
ぎっしりと詰め掛けた見物人に
繰り返し注意を促しておりました。
両側には船を揺さぶる大勢の若者たちが。
全体重をかけて船を何度も何度も揺さぶって
これからまた移動して行きます。
勢い良く滑走した後は、ソロバンとの摩擦熱で
辺り一面にキナ臭い煙が立ち上るほど。
これを次の進路まで運んで並べるという作業を
繰り返して、目的地まで陸上渡御が行われます。
漁業の町の勇壮な祭りでした。
ふと見上げると
一軒のお宅の2階窓から中年?女性が顔を出し
写真を2枚手にしているでは?
もしかして
天国のおじいちゃんとおばあちゃんにも
5年に一度の祭りを見てもらおうと
遺影を掲げていたのかもしれませんね。(涙)
自分で言うのもなんですが
私は一眼レフを持つと人が変わるんです。
普段は能天気なのに、スリリングな場面に
遭遇すると、どこかのスイッチ?が入っちゃって
ついついのめり込んでしまうんです。
至近距離で派手に撮りまくったうちの
ほんの一部の画像を、こちらに掲載しました。
次の開催は2024年です。