カタストロフと美術のちから展 [展覧会・ギャラリー]
六本木ヒルズ・森美術館で、同館15周年記念展
「カタストロフと美術のちから展」を見てきました。
「カタストロフ」とは大惨事のこと。
東日本大震災などの自然災害、戦争やテロ、難民問題や
個人的な悲劇まで、絶えず私たちを襲うカタストロフ。
その時、美術はどのようにこれらと対峙し
どのような役割を果たすことができるのか?
国際的に活躍する現代美術アーティスト約40組の試みを
通して、負から正に転ずる「美術のちから」の可能性に
ついて改めて問い直すというもの。
「美術」は惨事をどのように表現するのか?
「美術」は社会をより良くすることができるのか?
困難な今日を生きるヒントは何か?
(パンフレットより部分引用)
冒頭から、目の前に広がる驚愕の光景が!
トーマス・ヒルシュホーンというアーティストが
本展のために制作した「崩落」という巨大な立体作品。
広い会場を進んでいくと・・・
様々なカタストロフが克明に描かれたスケッチの数々。
壁一面に貼られたモノクロ大作に近ずいてみると・・・
悲惨な光景が、これでもかと描かれていました。
思い出したくもない東日本大震災関連の惨状などを
散々見せつけられた後は・・・一転して
本展でどうしても伝えたい強力なメッセージが登場!
被災したカフェに「希望の星」が浮かび上がる
「アートプロジェクト in 宮城」を
本展のために再現した作品も。
オノ・ヨーコ作
「色を加えるペインティング(難民船)」では
参加者が作品の中に入って自由にメッセージを
書き加えることができる
”難民問題解決”を願う体験型インスタレーション
となっていました。
多くのプロやアマが描いた美術作品には
単に上手で美しい室内展示向けのものから
例えば、ピカソのモノクロ大作「ゲルニカ」のように
スペイン内戦を通して力強く反戦を訴えたものや
先に天心記念五浦美術館で大規模個展を開催した
大石展子のように、地球環境汚染防止を訴えるといった
メッセージ性のあるものまで幅広く存在します。
自称・なんちゃって絵描き?の私ですが
「アートで何ができるかではなく、アートで何をするか」
「先行き不透明で混沌とした時代に
アートだからできることは何か」という命題について
深く考えさせられた展覧会でした。
展覧会場を出て、海抜250mの展望回廊・
東京シティビューに立ち寄ると
すぐ目線の先に東京タワーが!!
私にとって
より自分らしく生きるための原動力は好奇心!
歳を重ねても、好奇心と体力が持続する限り
スマホとSUICAとリーボックシューズをお供に
「週末東京アート三昧」を楽しもうと思います。
2018-10-29 14:50
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