おでぃば山日和 [歴史・レトロ・旅行]
今日は、愛読者・ポテト姫さまのオススメで
大洗町の「磯浜古墳群」のある「おでぃば山」へ。
実に10年ぶり(もっと前かも?)でした。
ところが今日は「あんこう祭り」の開催日とあって
いつもの海岸側道路は交通規制が行われており
とてもじゃないけど駐車するのはムリ!
なので悪知恵?を働かせて、山側道路沿いの
某ホームセンターに駐車させてもらい
おでぃば山の裏側から登ろうと歩いて行くと
道の入口には親切にも案内板が!
なんと〜同古墳群はこの度「国指定史跡」に
指定されることになりました。(拍手)
同古墳群には全部で4基の古墳が現存するそう
ですが、このうち国指定となるのは
姫塚、日下ケ塚(常陸鏡塚)、車塚古墳の3基。
他の1基は、前方後円墳の坊主ケ塚古墳ですが
個人宅内にあるため指定されなかったのかも。
最初にあるのは、見上げるような巨大な円墳
(直径90m、高さ13m)「車塚古墳」。
円墳としては全国3番目の規模だとか。
せっかくなので登ってみました。
椎の巨木が生い茂る急勾配の墳丘を登っていくと
視界が開けて、頂上には小さな祠が鎮座。
3〜4世紀という、言わば日本(ヤマト)の黎明期に
よくぞ堂々たる”人工の山”を築いたもの。
ここからの眺めは実に素晴らしく
筑波山をくっきりと見ることができました。
すぐ近くには今回初めて見る「姫塚古墳」が。
もしかして女性が葬られているのかも?
現存する墳丘は全長30m、高さ3.5mと
やや小ぶりですが
古墳業界?では珍しい「前方後方墳」だそうな。
さらに南側(海岸方向)に進むと
同古墳群最大の前方後円墳である
「日下ケ塚(ひさげづか)古墳」(常陸鏡塚古墳とも)が!
墳丘長約103.5mという圧倒的な存在感です。
こちらが前方部。
周囲には空堀(周溝)が巡らされているそうです。
くびれ部に設けられた小道を登っていくと
後円部頂上には「日下ケ塚古墳」の石碑が。
昭和24年に行われた発掘では
後円部の墳頂から長さ9mもの長大な粘土槨
(棺を収める室)と共に、膨大な数の遺物が
出土したというトンデモ級の古墳らしいです。
いったいどんな大王が葬られているのやら?
さらに同古墳に隣接する一段高い土壇は
異国船の襲来を警護するため
幕末に設置された海防陣屋跡。
天狗党の乱で陣屋は焼失し今は土壇が残るのみ。
地元ではこの高台のことを「おでいば山」と
呼んでおりますが「お台場山」の愛称でした。
町を一望出来る高台に
古代と幕末の遺跡が共存するという不思議?
ポテト姫さまたち地元の歴史愛好会は
貴重な遺跡広場「おでいば山」の整備に
長きにわたり関わってこられたので
今回の朗報は特に感慨深いのでは。
崖っぷちの土壇からは市街地が一望できました。
あらら?桜の花が数輪咲いちゃってるけど?
ただ今、土日祝日の10日間
大洗町文化財企画展を限定公開中とのこと。
私は残念ながら、会場の旧大貫小学校まで
辿りつかなかったのですが、皆さんもぜひ
古墳deコーフンされては如何でしょうか?
おでいば山を下りると、そこは別世界!
「大洗あんこう祭り」で大にぎわいでした。
2019-11-17 17:51
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コメント(2)
sonoさん、さすがの行動力の素早さ! 感心いたします。(^_^*) 私も、最近はしばらく行ってないのですが…。
凄い、もう「姫塚古墳」とか、個々の場所の立て看板まであるんですネ。(・・;)
私は、地元の歴史研究サークルの行事で、最初の頃の数年間、お手伝いしただけです。(^^; その後、中心的には動いていたT氏を中心に、町の予算をもらって整備したり、地道に活動を続けてきた成果でしょうネ。
最近は、ガルパンがきっかけで大洗に来るようになったファンの中の歴史愛好家の皆様も、一役買ってくれて、どんどんPRしてくれているのも影響あり?かも。^_−☆
あ、ちなみに、その古墳群には、まだ指定されてない古墳があと3つくらいあるそうですヨ。
by ポテト姫 (2019-11-18 04:48)
ポテト姫さま、行ってきちゃいましたよ!
でも、よりによってアンコウ祭りの開催日とは!海門橋を渡り切った時に看板が見えて直進禁止だし。でも上手いこと、古墳とガルパンをセットで楽しんできました。
今回の国指定を機に、トイレやあずまやなんかを設置してくれたら嬉しいかも。(^○^) 大洗町はコンパクトな町ながらも、色んな見所があって楽しいですね。
by sonochan (2019-11-18 10:05)