二月堂お水取りの思い出 [歴史・レトロ・旅行]
コロナ対応の暇つぶしに
若い頃撮り溜めた画像CDを整理していたら
現役時代、奈良へ単独旅行した時の
貴重なファイルが見つかりました。
目的は、有名な東大寺二月堂のお水取りシーンを
一度自分の目で確かめたかったから。
正式には「修二会(しゅにえ)」という
3月1日〜14日に行われる火と水の祭礼です。
「二月堂」は京都の清水寺のように
崖っぷちに櫓を組んだ豪壮な建物。
この行事は、本尊の十一面観音に捧げられる
奇祭で、西暦752年から始まり
この年は1250回目に当たるようでした。
夕方6時から始まるお水取りの儀式を前に
本堂を参拝し、夕日に手を合わせる人々も。
すぐ目の前には東大寺大仏殿が見えます。
櫓(やぐら)の大回廊を、大松明が何本も通るのを
見物するのは櫓下の傾斜地。
良さそうな場所を確保して
2〜3時間も前から待機しておりました。
そして始まった「お松明(たいまつ)」儀式。
山伏姿の屈強な僧侶たちが、火の付いた
大たいまつを抱えて堂左手の長い石段を駆け上り
下駄の音を立てながら、荒々しくお堂の大回廊を
右方向に走り抜けると真っ赤な炎の軌跡となり
大量の火の粉が見物人の頭上に降り注ぎます。
合計10本もの大松明が次々と駆け抜ける
迫力満点の光景が繰り広げられたのです。
これまではテレビ画面でしか見られなかった
勇壮な古代の儀式を目前で見られて大感激でした。
でも当時持っていたカメラは画素数の少ない
キャノンのコンパクトデジカメで
しかも手持ちなのでブレてしまい
この程度に撮るのがやっとでした。
結局、2日間、お水取り行事を見物し
日中は日本発祥の歴史の里を散策。
春日大社や法隆寺、唐招提寺、正倉院など
古代史ファンの私にとっては生唾ものでした。
さらには
斑鳩の里に佇む「法輪寺」をスケッチしたり
古い土塀越しに見える二月堂を描いたり。
ここからさらに進むと二月堂はすぐ目の前。
こちらの方が絵になりそう?〜と思ったら
プロの絵描きさんが好んでスケッチする
「二月堂への道」なのでした。
他には道端に腰を下ろして「仁徳天皇陵」も。
奈良の旅がこんなにも印象深かったとは!
足腰が衰えないうちに、またいつか
歴史の古里・奈良を巡りたいものです。
2020-04-16 13:00
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